不妊治療退職②あのころの私に今伝えたい事

前回の内容はこちら…
不妊治療退職① 張りつめていたものが切れた瞬間

①ではなぜ?私が不妊治療退職をしたのか?

・仕事と治療の両立に限界を感じた
・今後のステップアップを考えた時に両立は無理だと感じた

とやはり時間的問題が大きかった事も否めませんが…
実は精神的な支えがなかったこと
これも大きな要因の一つでした。

①では私の心の中で起こった精神的な限界について語っています。

なぜ?あえて精神的な面について書いたのか?

それは不妊治療の支援制度において『ハード』面だけ整備しても解決しない部分が多くある。
そんな風に感じたからです。

残業が多い部署にいたとはいえ、持ち帰りという手を使えば(本来はダメですけど…)ある程度業務コントロールが出来た私が不妊治療退職を選んだのは決して『時間』だけが問題ではなかったからです。

 

不妊治療と仕事の両立の為に取り組んだ事

もちろん、治療と仕事の両立の為に何もしなかったわけではありませんでした。
そもそも毎日、20時、21時までと働くのが当たり前だった私が、突然定時に帰宅をすれば周りが不思議な目で見ることはわかり切ったことでした。

その為、不妊治療に通い出した1ヶ月目に上司と部署のメンバーには
・終業後に不妊治療クリニックに定期的に通う事
・その為、17時過ぎには(定時17時)は会社を出る日が月に何回かあること
・私が定時にあがった時でも何かあれば携帯に電話してきてほしいこと

を伝えました。

また、私の業務資料などを探しやすく見やすく整理したりと誰でも確認できる状態にしていました。

しかしながら排卵誘発剤が治療に加わってくると段々と通院回数が増えてきます。
と同時に、部署自体も繁忙期に突入します。

ダメもとで担当の新製品を減らしてもらえないか上司に交渉します。

悩んだ結果、上司の出した答えは新人をつけるから教育して自分の業務を振りなさいということでした。

上司としては精一杯の提案だったのだと今になれば思います。
人員不足の中、待ったなしで進む新商品の立ち上げ。
『担当製品数を減らしてください』と言われて『はいそうですか…』と簡単に言える状況にはありませんでした。

しかし、結局のことろ私を新人教育担当にするということは裏目に出てしまいます。
新人のミス=私のミス

この図式に捕らわれた私は結局、新人指導を担当することで業務量がへるどころから1.5倍に増えてしまったのです。

今思えば、半年ほど治療をお休みしてある程度まで新人を独り立ちさせてから治療を再開する
そんな選択もあったはずなのですが…

出産ラッシュにわいている社内で、そんな余裕は私にはありませんでしたし、当時は上司のそんな意図に気づくこともありませんでした。
(口数の少ない上司で多くを語らない為、個々が察して仕事を進めているそんな部署でした)

 

 

本当に理解している人は誰もいなかった

私が不妊治療をしていたのは今から7~8年前であり、まだまだ不妊治療の事をおおっぴらに話すことはためらわれた時期であり、『卵子の老化』という言葉が出る前でした。

35歳を過ぎれば妊娠率が下がることもあまり知られてなく、女性はいつでも産める…
そんな風に思われていた頃です。

実際に退職の際には、『辞めてまで今子どもを産む必要があるのか?』と直属の上司ではない管理職に詰め寄られたこともあります。
要は『人員不足の中の勝手な退職で周りに迷惑をかけるな…』
そんな意図が含まれていたように思われます。

この人はそれ以外にも度々、女性の妊娠に関しては問題発言をしている人だったので…
あまり気にも留めてはいませんでしたが、
そんな人が工場内でも上の方の立場の人間ですから…

当時は誰も 妊活・不妊治療・妊娠に関して正しく理解している人はいなかったのではないかと思います。

だからこそ不妊治療退職を伝えた際は、
ほとんどの人が何も言えない…
どう言ったらいいのかわからない…
そんな状態でした。

要はそもそも社内で仕事と治療の相談が出来るベースが成り立ってなかったのです。

きっと何が大変なのかも?わからない…
そんな状態だったのではないでしょうか?

結局のところ『詳しく説明しなくてもわかってくれて当然』
そんな思いが自分の根底にあったのかもしれません。

どれぐらいのサポートが必要なのか?
私はどれぐらいの期間不妊治療を続けるのか?
なぜ?今のタイミングなのか?
なぜ?不妊治療が必要なのか?

もう少しわかりやすく説明する必要があったのではないか?

今になればそう思うのです。

そして上司の人員計画などもきちんと聞くべきだったのです。
結局はお互い一方通行でしか伝えてなかったのかもしれません。

そしてそのためには間に入る第3者が必要なのだと思います。

 

 

制度だけが独り歩きしていない?

だからこそ今『制度だけが整っていくこと』に一抹の不安を覚えるのです。

その制度を運用する会社や管理職、上司が本当に『不妊治療』について正しく理解しているのでしょうか?

実は体外受精をすれば1回で妊娠する
そんな風に思っている人も少なくありません。

妊娠は先輩から順番で…
そんな事を平気でいうところもあります。

不妊の原因は人それぞれです。
若くても治療が必要な人もいます。
早くから不妊治療をスタートした方がいい人もいます。

知らない事が時にして人を傷つけ
大きな溝をつくってしまことだってあるのです。

 

 

あの時、私は何をすればよかったのだろうか?

ふとそんな風に思う事があります。

ひとつ言えるのであれば…限界まで一人で抱え込んでいなければもう少し冷静に建設的に考えることも出来たかもしれません。

上司と私の間に第3者的な立場の人がいれば…
もう少し仕事と治療の両立について考えられたかもしれません。

私が治療に通院することでどのような問題が起こるのか?
具体的に提示していれば、もっと解決策があったのかもしれません。

そんな思いが今の事業へと私の中でつながっていくのです

こちらシリーズで④まで発信しています。
不妊治療退職① 張りつめていたものが切れた瞬間
不妊治療退職②あのころの私に今伝えたい事
不妊治療退職③ 社会が出来る事
不妊治療退職④ 退職を防ぐ為に「不妊治療と仕事の両立」を考える

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≪プロフィール≫

笛吹 和代

171121_隨帛聖縺輔s驥取搗縺輔s謦ョ蠖ア蛻・2017-11-21_12-39-49

関西を中心に活動し、臨床検査技師の国家資格を保有する、日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー

自身の不妊治療退職をきっかけに「働く女性の不妊治療退職ゼロ」を目指して、妊活や不妊の悩む女性の個別相談を行ったり、セミナー講師として活動したり、妊活や不妊をサービスとする専門家向けの講座も行っている。

また、働く女性向けサイトで妊活コラムも担当

2017年5月 医療職とファイナンシャルプランナーによる妊活や不妊で悩む女性を支援するプロジェクトチームを立ち上げる。2018年9月には第1回目の妊活イベント「ワタコレ」を関西で開催し100名を超える方で当日はにぎわった

≪経歴≫
1979年滋賀に産まれる
不妊治療の末2012年に男児を出産

子どもの頃から身体の仕組みに興味があり、医療系の学部に進学する。
卒業後は検査センターで様々な検査や健診に携わったのち、製薬メーカ・化粧品メーカで専門職として勤務する。28歳で結婚、29歳から妊活をスタートするものの妊娠にたどり着かず、32歳で前職を退職し、33歳で第1子を出産

その後健診現場に復帰するが、自身の経験から不妊で悩む女性の支援をしたいと事業をスタートさせる。現在は当事者支援と不妊予防を伝える事に力を入れている。

≪講座開催実績≫
2015年より自身で講座主催をする傍ら
大津市男女共同参画センター様、漢方薬局様、鍼灸師団体様 カルチャーセンター等で妊活や不妊、女性の身体に関する講座を開催

≪コラム掲載≫
奈良の子育て応援アプリ「ぱーぷるmama」にてコラム掲載
専門家によるパパママ応援サイトIKU♡LOVEにてコラム掲載
NAILIST JOBで女性向け コラム掲載
働く堅実女子のお悩みサイトsuits-womanで妊活コラムを担当

≪取材実績≫
日本成人病予防協会 妊活ページ取材

≪ラジオ出演≫
インターネットラジオ fmGIG 「マゴちゃんのツナガリっちょラジオ」出演
インターネットラジオ fmGIG 「コトリカの輝くママきっぷ 」出演

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