不妊治療退職③ 社会が出来る事

前回の記事から少し時間が空いてしまいましたが…
不妊治療退職① 張りつめていたものが切れた瞬間
不妊治療退職②あのころの私に今伝えたい事

の続きになります。

不妊治療退職が少しずつですが社会の問題として取り上げられるようになってきました。

1人の不妊治療退職経験者として、そして不妊カウンセラーとして、今この問題において社会に求められていることは何なのか?
私なりの考えを書いてみたいと思います。

不妊治療退職は本当に防がなければならない問題なのか?

私も含め、不妊治療退職を選んだ当事者は辞めずに働き続けることが出来ていれば…
そんな風に感じている人が多くいます。

だからこそ、このように『不妊治療退職』が社会問題としてまで取り上げられるようになったのだと思います。

・しかし、本当に会社側が不妊治療退職を防ぎたいと考えているのか?
・それとも、退職は仕方のない事であり、不妊治療退職を防ぐために何か取り組みを始めるぐらいなら、新しく人を雇用すれば良いと思っているのか?
・会社としては個人で解決してほしいと思っているのか?

実はこの会社側の声というのをあまり耳にすることがありません。

本当に会社側は不妊治療退職を防ぎたいと思っているのか?

実はここに大きな隔たりがあるのではないか?
そんな風に感じる事があります。

不妊治療に限らず退職者が出る事の会社としてのデメリットとしては…
・新しい人材採用の為に費用と時間と手間が発生する(コストがかかる)
・新しい人材をまた1から育てる事が必要になる
・優秀な人材を失う可能性がある

ただ現在は人材不足が一つの社会問題になっているため、中々新規雇用が難しい…
そんな側面もあるため、そういう意味では出来るだけ離職者は減らしたいという思いは会社側にもあるかもしれません。

ただ不妊治療者の支援は不妊治療期間のサポートだけでは終わりません。
その後、妊娠・出産・育休と続き、その後も子どもがある程度の年齢になるまで、会社としてもサポートが必要になってきます。

不妊治療支援のサポートが進まない、プレマタハラが平然と行われる…
そんな背景には10年近く継続してサポートする体制づくりが必要だからかもしれません。

実際に『子どもを産まない 子どもを諦めた そんな女性の方が会社としてはありがたいんだよね…』そんな風に言われる経営者の方もおられますし、口には出さないだけでそのように思われてる方も少なくないのかもしれません。

もちろん積極的に不妊で悩む従業員の支援に乗り出している企業様も多数あります。

なぜ?不妊治療退職を防ぐ必要があるのか?
当事者だけの思いだけではなく、企業側の意見を聞きながら進めていかなければいけない問題なのではないか?そんな風に思います。

不妊治療退職を防ぐために社会が出来る事は?

それでも私は当事者の一人として、不妊治療に悩み、不妊治療と退職の間に揺れる女性を一人でも減らしたい…と考えています。

また少子化問題や働き手の人手不足の問題からも『不妊治療退職』は社会で取り組んでいかなければならない問題と私は捉えています。

だからこそ、社会問題として、行政などがまずは先陣を切って取り組んでいくことが必要なのではないか?と思います。
先日、東京都で『あなたの会社の「不妊治療と仕事を両立支援」を応援します!』という支援事業がスタートしました。

ただ助成金や〇〇マークというものを付与するだけではなく…
この事業を理解してもらうためのセミナーが事前に開催されたり、この奨励金を受け取る為の研修が行われたりしています。

まず社会の取り組みとして必要な事…
『正しい知識と正しい認知を広める事』なのではないかと思います。

個々の企業任せにするのではなく行政などが必要な知識と情報を伝えて行き、各企業に不妊に関して正しい認識を持ってもらうこと
まずはここからスタートが必要なのではないかと考えます。

不妊治療退職防ぐために企業が出来る事は?

上であれこれ書きましたが…やはり最後は各会社の力が必要になってきます。

・休職制度・休暇制度の確立
・時間単位の有給取得
・完全な休職制度ではない場合サポートしてくれる人員の確保
・社内で相談できる環境とその為の人員の配置
・社内理解の為の不妊の知識を深めてもらう場
・管理職等への社内研修

さっと思い浮かぶものをあげてみましたが、他にもあげればもっと出てくるはずです。

多くの企業が不妊治療支援といって取り組むのは休暇や休職制度の確立だと思います。

確かに必要な制度です。
正直私自身も半年若しくは1年の休暇制度があれば…辞めずに済んだのにと思っています。

次の④で書きますが…
不妊治療休暇に何年も必要ないというのが私の考えです。
会社の人員計画を考えれば1年が限度
それは他の休職制度と照らし合わせても妥当な期間だと考えるからです。

それ以上に必要なのが、社内で働きながら不妊治療をすることを、自分のキャリアも踏まえて相談出来る環境だと私は考えています。
そして、もう1つ必要なのが管理職等への社内研修です。

制度だけあっても運用する側が理解していなければ、ただ存在するだけで使いにくい、もしくは使われない制度になってしまいます。

制度の構築と共にソフト面(社内研修等)の構築を行うことが不妊治療支援には必須になってきます。

そして、企業に入って様々な支援をされてい社労士の方やキャリアコンサルタントの方にも今後は不妊に関する知識が必須になってくるのではないかと思います。

企業が単独で不妊支援の仕組みをつくるのは大変です。
だからこそ専門家のサポートが今後はもっと必要になってくるのではと考えています。

まとめ

この問題は、議論も始まったばかりで、立場が違えば考えも違う問題です。
実際に『何故?女性ばかりが優遇されるのか?』そんな風に男性経営者の方から言われたこともあります。
決してこの男性経営者の方が特別ではなく、これが社会の認識なんだと感じた事を今でも覚えています。

確かに会社によってはそこまでサポートしている余裕がない会社もあります。
全ての会社が足並みそろえて同じように出来ない…
正直これは仕方のない事だと思っています。

しかし、この思いに賛同してくださる男性経営者の方もたくさんいらっしゃいます。

女性ならどちらの会社で働きたいと思うでしょうか?

キャリアプラン、ライフプランのたてやすい会社
柔軟に対応できる会社
そんな会社で働きたいと思うのが多くの女性の望みだと思います。

会社としての方針を明確にする
そしてそれを各個人が選んで決めて行くことがこれからは必要になってくるのではないでしょうか?

だからこそ我々女性も社会や会社任せではく自分自身で自分の未来を決めて行く必要があるのだと思います。

次で最後になります
不妊治療退職④ 退職を防ぐ為に「不妊治療と仕事の両立」を考える

企業・行政様向けへのセミナー案内

≪企業様向け≫
不妊治療と仕事の両立に悩んでいる女性をなんとかしてサポートしたい。そんな風に悩まれている企業様のお手伝いをさせて頂きます。
例)
・社内での不妊相談・不妊カウンセリングの実施
・女性向け健康セミナーの実施
・管理職向け不妊基礎知識講座の実施
など、企業様のご要望に応じて講座のアレンジをさせて頂きます。

≪行政様向け≫
例)
・当事者向け 妊活・不妊の基礎知識講座
・企業様向け、不妊治療連絡カードの説明会 など

過去開催実績
3月17日 滋賀県大津市男女共同参画センター主催 『これから妊活をはじめる人向けの基礎講』開催
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≪プロフィール≫

笛吹 和代

171121_隨帛聖縺輔s驥取搗縺輔s謦ョ蠖ア蛻・2017-11-21_12-39-49

関西を中心に活動し、臨床検査技師の国家資格を保有する、日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー

自身の不妊治療退職をきっかけに「働く女性の不妊治療退職ゼロ」を目指して、妊活や不妊の悩む女性の個別相談を行ったり、セミナー講師として活動したり、妊活や不妊をサービスとする専門家向けの講座も行っている。

また、働く女性向けサイトで妊活コラムも担当

2017年5月 医療職とファイナンシャルプランナーによる妊活や不妊で悩む女性を支援するプロジェクトチームを立ち上げる。2018年9月には第1回目の妊活イベント「ワタコレ」を関西で開催し100名を超える方で当日はにぎわった

≪経歴≫
1979年滋賀に産まれる
不妊治療の末2012年に男児を出産

子どもの頃から身体の仕組みに興味があり、医療系の学部に進学する。
卒業後は検査センターで様々な検査や健診に携わったのち、製薬メーカ・化粧品メーカで専門職として勤務する。28歳で結婚、29歳から妊活をスタートするものの妊娠にたどり着かず、32歳で前職を退職し、33歳で第1子を出産

その後健診現場に復帰するが、自身の経験から不妊で悩む女性の支援をしたいと事業をスタートさせる。現在は当事者支援と不妊予防を伝える事に力を入れている。

≪講座開催実績≫
2015年より自身で講座主催をする傍ら
大津市男女共同参画センター様、漢方薬局様、鍼灸師団体様 カルチャーセンター等で妊活や不妊、女性の身体に関する講座を開催

≪コラム掲載≫
奈良の子育て応援アプリ「ぱーぷるmama」にてコラム掲載
専門家によるパパママ応援サイトIKU♡LOVEにてコラム掲載
NAILIST JOBで女性向け コラム掲載
働く堅実女子のお悩みサイトsuits-womanで妊活コラムを担当

≪取材実績≫
日本成人病予防協会 妊活ページ取材

≪ラジオ出演≫
インターネットラジオ fmGIG 「マゴちゃんのツナガリっちょラジオ」出演
インターネットラジオ fmGIG 「コトリカの輝くママきっぷ 」出演

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